鶯宿梅

コラム

最近知ったのですが、鶯宿梅(おうしゅくばいと読みます)というお酒に合うおつまみがあるそうです。というのもワサビと梅干を混ぜただけのかなり上級者向け(?)のものです。ワサビの緑色をウグイス色に見立てているのですね。

しかし、みなさんがイメージされる梅の木に止まる緑色の鳥は、実はメジロです。ウグイスの体毛は茶色に近く勘違いしている人(私含め)も多いと思います。
以前のコラムでも書いたのですが、印刷会社になくてはならない「色見本」を確認すると、うぐいす色は茶色に近い色をしています。
ウグイス色が緑でなく茶色ならば、先ほど書いたおつまみ、鶯宿梅と言うなら茶色をした鰹節と梅を和えて「梅肉おかか和え」としたほうが正しいのかもしれません(笑)。

ところで、鶯宿梅とネットで検索すると先に出てくるのは、
『村上天皇の時、清涼殿前の梅が枯れたので紀貫之(きのつらゆき)の娘紀内侍(きのないし)の家の梅を移し植えたところ、枝に「勅(ちょく)なればいともかしこしうぐひすの宿はと問はばいかが答へむ」という歌が結んであり、天皇はこれに深く感じて梅の木を返したという、拾遺集・大鏡などにみえる故事。また、その梅の木。』(コトバンクより引用)
とのこと。
この梅は接ぎ木され、現在も京都の相国寺(水墨画で有名な雪舟の修行した寺でもある)にあるそうで、いつか見てみたいと思っています。