気遣い
コラムを書こう!と投稿画面を開くも、書くネタがない、あれネタ?タネ?たしかネタは種を逆さから読んだ倒語というもの。調べると江戸時代からある言い方だそうで、今でいう「ザギンでシースー」みたいな感じでしょうか。(もう死語ですか?笑)
他にダフ屋とかも言いますよね。チケットを転売する業者のことを、札の倒語でダフ。昔はよく球場前なんかで見かけたと記憶しています。
大阪育ちの私は当たり前のように阪神タイガースのファンですが、父も同じく阪神ファンでした。とは言っても熱心なファンではないので、毎日ユニフォームを着てバットを持ち野球中継を見ながら家で晩酌する、といった典型的な大阪のオヤジからは程遠かったのですが、会社の方や、何かのギフトで阪神の観戦チケットなんかをもらうと家族を甲子園に連れて行ってくれました。
その時にダフ屋の話を聞いたのを覚えています。「あの人らは、用事とかで試合見れへんようになった人からチケット買って、観たい人に売るねん。」幼いながらに、理にかなった有り難い人やなぁ、と思った記憶があります。
いまダフ屋とネットで検索すると「チケットを転売目的で入手し、チケット類を買えなかった人や買いたい人に法外な高額で売りつける者(wikipedia より)」といかにも悪者。現在はチケット転売は法律で禁止されてますし、主催者側も本来のイベントを楽しみにしてる人にチケットが渡るよう、色々な対策をとってます。
チケットに限らず今年のコロナ禍でも、マスクやトイレットペーパー、巣ごもり需要で某有名ゲーム機やパンケーキの粉なんかも買い占められ、ネットでは高額で転売されていました。ニュースでも度々取り上げられて問題になっていたのも記憶に新しいはずです。
昔いたダフ屋のおじさんは世間の人達にとってどういう存在だったのでしょうか、あまり悪い印象がなかっただけに、認識の違いに自分の中では少し寂しい気持ちがしています。
転売が悪かそうでないかはここでは置いておくとして、誰かに迷惑をかけてまで自分の利益を優先させるような人は減って欲しいですね。こんな大変な時だからこそ、皆が誰かに少しでも優しくなれるような気遣いを持って乗り越えていきたいものです。