4つの呼び名
今週末は秋分の日ということで、あさっては彼岸入りになります。お彼岸は春と秋の一年に二度ある仏教由来の日本の行事ですが、春分の日・秋分の日の前後三日間に「祖先をうやまい、なくなった人々をしのぶ」期間なので、お墓参りや、お供えをして供養する方も多いと思います。
さて、そのお供えといえば「おはぎ・ぼたもち」が一般的ですが、じつは「おはぎもぼたもちも同じ食べ物で、季節によって呼び名が違うだけ」なのはよく知られた話。春は牡丹の咲く季節なので牡丹餅(ぼたもち)、秋は萩(はぎ)の季節でおはぎ。
ここで疑問が浮かびます。「じゃあ夏と冬は?」
それがあったんです、夏は「夜船」冬は「北窓」と言うんです。
普通お餅を作るにはもち米を「搗(つ)く」のですが、おはぎはもち米をほとんど「搗かず」に作ります。
もち米を「搗かない」→搗き知らず→着き知らず→(暗くて着いたか分からない)夜の船→月知らず→(月が見えない)北の窓
という言葉遊びが由来でした。
今回は、もうすぐ秋分の日ということで「食欲の秋」の待ち遠しいわたしが、おはぎの季節ごとの「4つの呼び名」の豆知識コラムを書いてみました。